議会活動

質問要旨

「子ども・若者計画」とヤングケアラーについてうかがいます。

「葛飾区子ども・若者計画」の素案が今定例会に報告されますが、課題を抱えた「子どもや若者」を社会全体で包括して支えよう、という考えのもと、本区でも「子ども・若者支援地域協議会」を設置し、計画策定が進められてきたことは、高く評価し、期待を寄せています。

しかし、この計画は、課題が様々な部署にまたがるため、実効性を持たせるためには、今後、たゆまぬ努力が欠かせないと感じています。

また、子どもの貧困も実態はあったにもかかわらず、子ども食堂が広がる前は社会的関心が高くなかったように、現時点で社会的に認識されていない課題が、今後、表面化される可能性もあり、臨機応変に、柔軟かつ即応的な対応が求められます。

例えば、先般、成蹊大学の澁谷智子准教授により「ヤングケアラー・介護を担う子ども・若者の現実」が出版されました。

ヤングケアラーとは「家族にケアを要する人がいるために、家事や家族の世話を行っている18才未満の子ども」とされ、また、18歳以上を「若者ケアラー」としています。

本協議会でも意見が出されましたが、ヤングケアラーには、病気や障害を持つ親に代わり、年齢に見合わない家事をしたり、幼い兄弟の面倒をみているために学校に行けない子どもや、若者ケアラーでは進学や就職、結婚などをあきらめてしまう若者など様々な事例があります。

特に、働き盛りの子育て世代が統合失調症やうつなどの精神障害や、若年性認知症、高次脳機能障害などになり、ケアが必要になった家庭の子ども世代に対しての支援が課題になっています。

世田谷区では地域包括支援センターなどを中心にケアマネージャーなどへの聞き取りをし、また、先般小平市では教育委員会から小・中学校の教員やスクールソーシャルワーカーなどを中心にアンケート調査がなされ、それぞれ家庭内で何かしらのケアを担っている子どもや若者が一定数いる実態が報告されました。

本区でも現場での調査を期待したいところですが、その前に、ヤングケアラー・若者ケアラーという課題があることを社会的に共有することが大切です。

そのためには当事者や支援団体などと連携し、講座などでの周知を検討していただきたいと思います。

そのようなことも含めて、様々な課題を抱えた当事者や支援者の声を反映するためには「子ども・若者支援地域協議会」の実効性のある運営とともに、課題別に専門部会を立ち上げ、議論を進めることが重要です。

また、合わせて若者の様々な状況を受け止めるために、相談窓口などを整備し、そこから関係部署と連携して個々のケースに対応する支援体制を構築することが求められます。


課題が広範囲にわたる「子ども・若者支援地域協議会」の実効性のある運営体制と、専門部会の方向性についてうかがうとともに、今後新しい課題が表面化した場合の計画のあり方についてうかがう。
【区長】
子ども・若者計画とヤングケアラーについてのご質問のうち、子ども・若者支援地域協議会の実効性のある運営体制と専門部会の方向性及び新たな課題が表面化した場合の計画のあり方についてのご質問にお答えいたします。
 現在策定中の「葛飾区子ども・若者計画」を推進していくにあたっては、庁内各部にとどまらず、地域全体が有機的に連携することが必要と考えております。 
 そのため、様々な分野の代表者などで構成する「葛飾区子ども・若者支援地域協議会」において、各分野の代表者の情報交換を行うとともに、施策へのご意見を伺う一方、実務者レベルの専門部会では、様々な課題を整理しながら事業面で必要な連携を図ってまいりたいと考えております。
 また、今後、子ども・若者をめぐる新しい課題が表面化した場合についてでございますが、社会情勢や国や東京都、他自治体の動向などを見据えつつ、必要に応じた対応を行うとともに、次期計画策定のタイミングで整理を進めてまいります。
若者特有の課題について相談窓口が必要であると同時に個々のケースに合わせた対応が必要と考えるがいかがか。
【区長】
若者の特有の課題としては、情報や経験の不足を背景としたニート、ひきこもりなどが代表的です。
このような困難を抱える若者が社会生活を送る中で、人間関係や仕事、孤独、将来への不安などの悩みを持ち、生きづらさを抱え込むことがないように、アクセスしやすい相談窓口を設け、自立を支援していくことは、大変、重要であると考えております。
相談窓口においては、来所による面接相談を中心に、ひきこもり等の回復に効果的であれば、その状況に応じて訪問相談を行うなど、個々の状況に寄り添うことを心がけるとともに、関係機関と連携して支援していくことを検討してまいります。
家族の介護などをしながら学業や仕事をしているヤングケアラーなどが社会的課題として表面化してきた。区としてヤングケアラー・若者ケアラーについての認識をうかがう。
【区長】
現在策定中の「葛飾子ども・若者計画」においては、家族の障害や疾病のため、その家族の介護や看護をすることによって、若者の自立や社会参画が妨げられることがあるとしておりますが、それは、お話にあるヤングケアラー・若者ケアラーに該当するものと考えております。
 社会的な課題として取り上げ始めていることは認識しておりますが、そのような課題を抱える子ども・若者の置かれた背景は様々であり、本人がケアすることが家族の役割と認識していることも多くあることから改善意欲につながりにくく、表面化されないことも多いことから、実態がわかりにくい面があります。
 今後、関係部署と連携し、他自治体での取り組みなども参考にしながら、情報の収集に努めてまいります。
ヤングケアラー・若者ケアラーについては子育て支援部や福祉部、健康部、教育委員会など関係部署が課題を認識し、理解を深めることが大切であるとともに、区民や支援者への理解啓発を進めるため、学習会などで周知すべきと考えるがいかがか
【区長】
ヤングケアラー・若者ケアラーの課題も含め、子ども・若者が抱える今日的な課題については、複合的で多岐にわたるため、課題を解決していくには、関係部署と情報を共有しながら、取り組んでいくことが重要であると考えます。
様々な課題がある中で、区民に向けて周知が必要な課題があれば、情報の発信にも取り組んでまいりたいと考えております。